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わかりやすい丁寧な説明を心がけています。

わかりやすい丁寧な説明を心がけています。

「患者さまにとって、わかりやすい説明」、これを何よりも心がけており、病気の治療だけでなく予防にも重きを置いた診療に努めています。

循環器(狭心症)を専門にしたきっかけは?

狭心症は、働き盛りの方が突然の発作で倒れることもある大変な病気です。ですが、早期に治療ができればよくなることが多く、社会復帰を助けることができます。医療において非常に重要な分野だと感じたのがきっかけです。
私は循環器内科の医師として大学病院などに勤務していたころ、狭心症の患者さまが復帰された姿にも、その逆のケースにも直面しました。両者をわけるのは、病気が進行するまえに食い止められるかどうかです。当クリニックでは、病気の治療だけでなく予防にも重きを置いた診療に努めています。

患者さまのためにやっていることはなんですか?医院の内装のこだわりは?

木目を基調に、安らぎと落ち着きのある空間を目指しました。開放的な雰囲気の中でお過ごしいただけるよう、天井は圧迫感のないよう高めに調節しています。
クリニックを訪れる方は、体調の悪い方がほとんどですし、診察前はどなたも緊張するものです。そのようなお気持ちを少しでも和らげたいという思いをかたちにしました。
また、空気を循環させるシステムを導入して室温調整にも配慮しています。夏場は天井裏の熱い空気を効率的に排出し、冬場は暖房をきかせながらも空気を循環できるというメリットがあります。

説明や診察などで心がけていることはございますか?

「患者さまにとって、わかりやすい説明」、これを何よりも心がけています。現代の医療においては、一つの病気に対して複数の治療法があることが珍しくなく、そのアプローチの方法も複数ある場合が少なくありません。
しかし、それらをすべてご説明して「さて、どうします?」とお伺いしても、患者さまは戸惑ってしまうでしょう。治療の選択肢を提示することは大切ですが、その方に合った方法でシンプルにお伝えすることを心がけています。
また、糖尿病や高血圧症など自覚症状のあらわれにくい病気の患者さまには、治療の目的を共有することを重視しています。たとえば、「良い状態を維持するためにはどうするべきか」「このまま放置したらどうなるか」ということをお伝えし、治療の意義をご理解いただけるよう努めています。

病気は一次予防が大事とのことですが、なぜそのような考えをおもちなのですか?

病気の予防は、健康な人が病気になることを防ぐ「一次予防」 や、病気の進行を防ぐ「二次予防」に分けられます。そして、やはり病気というものは、かかる前に対処できればそれがいちばんなんですね。そのため、地域の患者さまのかかりつけのクリニックをめざす当クリニックでは、「一次予防」に重きを置いています。
「一次予防」のためには、何でも相談できるかかりつけの医院を持つことのほか、毎年の健康診断・検診を受けることなど、健康なうちから医療機関とのつながりをもつことが大切です。当クリニックでは、自治体のがん検診や、特定健診にも対応しておりますのでどうぞご利用ください。

病気になってしまった方に、日常生活において、注意することや気にしたほうが良いことなどはございますか?

方針は年齢によって異なります。高齢者の方でも、65歳くらいの方は、タバコ、お酒、塩分、糖分、コレステロールなどに気をつけるなど、生活習慣を改善することが重要です。
一方で、80歳より上くらいの年齢になると、しっかりと食事をとることが第一であることが多いです。そのため、基本的にあまり細かい指導はおこないません。病気に対する抵抗力をつけることのほか、活力の低下(フレイル)や筋力・運動機能の低下(サルコペニア)を防ぐためにも、80代よりうえの方にとっては食べることが大切です。”

かかりつけの医院を持つべき理由を教えてください。

かかりつけの医院は、50代を目安に持つことをおすすめしています。一つの医院に長く通いつづけていれば、その医院の医師は、患者さまのこれまでの健康状態、家族構成、性格、経済状況を含めた社会的背景も把握できます。
そのため、万が一患者さまの具合が悪くなったときには、それらを踏まえた治療のご提案ができます。手術はせずにお薬だけの治療とするか、または大きな病院で治療が受けられるように手配するのか。病気になってはじめて受診した病院では、その判断が難しいことがあります。
「後医は名医」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。あとから診察する医師のほうが、最初の医師よりもよい治療をおこなえる、という意味の言葉です。では、なぜ「後医は名医」といわれるのでしょうか?
それは、こういうことです。まず、患者さまを最初に診る医師は、これまでの情報を知りません。一方で、あとから診た医師は、最初の医師の治療内容がわかるため、それも判断材料に加えることができます。つまり、患者さまがどのような人なのかを知ることは、医師にとって治療に大きく役立つことなのです。
かかりつけの医院は、患者さまのこれまでの診療内容をふまえたうえで治療をおこなうことができます。それはきっと「後医」さながらの納得感ある診療につながると考えています。

これからの高齢化社会にむけ地域 包括ケアへの取り組みを教えてください。

多職種のスタッフが連携して患者さまをケアするのが地域包括ケアの取り組みです。中心となる訪問診療の看護師さんのほか、ケアマネージャーさんとも連携をとり、患者さまに何ができるかを相談したうえで、医療面のサポートをするのが医師の役割です。
訪問診療では患者さまの痛みやつらさなどをお伺いして、お薬や酸素療法など、状態に合わせた治療をおこないます。